【クネビンフレームワーク】最善手を選択する技術

お久しぶりです。

クネビンフレームワークとは、1999年にデイビッド・スノーデンが開発したものです。
これは問題解決のための枠組みですので、もちろん将棋に活用することができます。

将棋の場合、局面の状況を3つに分類する必要があります。

まず一つ、「明確な局面」です。
明確な局面とは、指し手と指し手の間にある因果関係が明確な局面のことです。
具体的な状況としては、明確な狙い筋がある単純な局面が挙げられます。
ほかには、詰めろを掛けると相手は玉を詰ますか自玉の詰めろを解除することしかできませんよね。
つまり、「この指し手が原因となり、ある状況が出現する」ことがはっきりしている局面のことです。
明確な局面においては正解が明確なので、すでに先読みが完成しているか、
もしくは選択すべき指し手がはっきりしています。

次に、「困難な局面」です。
困難な局面とは、少し分析すれば因果関係が明確になる局面のことです。
対局で最も多く出現する状況でもあります。
たとえば、指したい手が複数あって、それぞれがどのような結果をもたらすかを
先読みすればわかるような局面です。
詰将棋は一番わかりやすいでしょう。
初手は複数個あるけれど、敵玉を詰みに打ち取るには
一通りしかないのです。
一目で詰将棋を解けなかったとしても、少し考えると
因果関係、指し手間の関係が明確になりますよね。
「困難な局面」に出会った場合は次の考え方が有効です。
まず、状況を把握して先読みします。
先読みによって、因果関係が明確になるので
それを踏まえて次の策を考えましょう。

最後に、「複雑な局面」です。
複雑な局面とは、因果関係が複雑な局面のことです。
この局面はそもそも、何を指針にして先読みをすればいいのかわからない状況です。
こういった場合の最善のアプローチは、手当たり次第に先読みを繰り返し、
何を目指すべきなのかを明確にする作業から始まります。
この作業を省略する方法として、格言を覚えることが必須です。

一通り解説したのでまとめましょう。
クネビンフレームワークは将棋の局面を3つの状況に分類します。
その後、状況に応じた対処を行うという方法なのです。

クネビンフレームワークを使い慣れると
自然と早指しになりますし、
プロ棋士はほぼ無意識的に使用しているので
「プロを目指したい」と本気で考えている人にも有用です。

これが最善手を選ぶための技術です。
特徴として、「上達するほど、上達しやすくなる」があります。
ふつうは「上達するほど、上達しにくくなる」ものなのですが
クネビンフレームワークは、積み上げてきたことが武器になります。
ある程度、知識がある人でないと使えないから初心者には向いてないのです。
逆に言えば、知識が雪だるま式に増えていくため、
「上達するほど、上達しやすくなる」のです。

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