将棋小説 Noblesse-Oblige 第1話

『日本将棋の普及発展を図り、
 我が国の文化の向上に資するとともに、
 日本将棋を通じて諸外国との交流親善を図り、
 もって人類文化の向上発展に寄与することを目的とする。』

「将棋界は本来の目的を見失っている---。」
ひとりのちっぽけな初心者が呟いた。

彼女の名前は、大橋文香。
文香は大会で優勝したこともなく、
将棋の腕前は強いわけでもない。
むしろ、三か月前に将棋を知ったばかりなのだが、
何故か、将棋に魅了されていった。

燃えるような使命感が胸にたぎってくる。
何故かは解らないけれど。

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