あるタイトル戦の舞台です。
挑戦者はタイトル保持者を追い詰めます。
局面は終盤にさしかかっており挑戦者の優勢です。
しかし、このタイトル保持者はあきらめません。
しばしのあいだ熟考した後、彼は着手しました。
その手に挑戦者は頭をフル回転させます。
挑戦者にとって優勢だった局面はいつのまにか
劣勢になっており、もう逆転の余地はないと思い投了します。
この挑戦者はなぜ負けたのでしょうか?
本来ならばもう少しで勝っていたはずです。
負けた原因を心理学の観点から解明してみましょう。
負けた原因としてとしてタイトル保持者を
信用していたことが挙げられます。
人が信用されるための条件は、次の二つです。
①能力があるという証明(強いという証明)
②意志の力が強いというアピール(あきらめないというアピール)
タイトル保持者が強いのは当たり前ですよね。
これは、条件①に当てはまっています。
冒頭のストーリーではあきらめずに対局を続行しました。
もちろんこれも、条件②に当てはまっていますよね。
要するに、対局相手に信用してもらうと勝ちやすくなるのです。
私たちアマチュアはプロ棋士ほどは強くないですが、
大会などに参加する人に信用されるといいかもしれません。
具体的にどうするのかと言いますと、
友達に「あいつは強いからお前負けるよ」というように
第三者の口から自分の対局相手に向かって言ってもらうのです。
第三者の口から発言されると信憑性が高くなるという心理があるからです。
たとえば誰かに直接褒められるより、第三者の口から
「あの人がほめてたよ」と言われるほうが嬉しくなるでしょう。
ですので、第三者の口から強いと言ってもらうことで強さの証明がしやすくなるのです。
もちろん実際に強くなる努力をするのは当然ですが....。
あとはあきらめないことが勝利を呼び寄せます。
信用ある者が最後には勝つ
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