「考えるな!」【大局観の鍛え方】

「指し手を考えるな」
そのように言われたらどう思いますか?
一週間前の私なら次のように即答するでしょう。
「は? 何言ってんの? 考えないと指せませんよ」
ですが、実際は具体的な指し手を考えると正答率が下がるのです。

大雑把に「攻めか、守りか」の二択で考えた方が良いのです。
根拠となる2015年に行われた研究には驚きました。
被験者に2つの課題を与えます。1つは戦略決定課題です。
盤面を見せ、次にとる手は攻めか守りかの二者選択をしてもらいました。
2つ目の具体手決定課題では、4つの選択肢から次の手を選んでもらいます。
この結果、被験者は具体的な手を選ぶより、
攻めか、守りかを選択する方が正答率が高くなり、
思考時間も短くなることがわかりました。
たとえば、難解な局面があるとしましょう。
先が予測できない局面において、
一手一手具体的な指し手を考えることは困難ですよね。
しかし、攻めか、守りかを決めておけば
方針がはっきりしますので良い手が思い浮かびやすくなります。
これがいわゆる大局観というものです。
要するに、局面を分かりやすくするために
「攻め・守り」の二択で考えた方が良いのです。

棋譜並べで使えばプロの指し手を理解しやすくなります。
実戦で使えば最善手に近い手を指せるようになります。
世界的アクションスターであるブルースリーは語りました。
「考えるな!感じろ!」
将棋も同じです。
考えたら負けです。
大局観で感じましょう!

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