手筋の科学

徳島工業高等専門学校の中野将寛さんが
将棋倶楽部24の棋譜から手筋を抽出し、
統計をとると手筋には3種類あることが分かりました。

一つ目は、レーティングが高くなるにつれて
出現頻度が高くなる手筋があります。
上級者になるほど多く深く読むからです。
たとえば、歩の突き捨てから仕掛けの手筋が代表的です。
これは定跡をよく熟知していないと失敗することがあります。
そのため、深く読まないとさせないような手筋は
レーティングが高くなるにつれて増えるのです。

二つ目は、レーティングが高くなるにつれて
出現頻度が低くなる手筋です。
初級者は直接的な手を中心に読むので
簡単な駒の交換などは強くなるほど
指さないようになるのです。

三つ目は、中級者が多く選ぶ手筋です。
中級者以上になると手筋に基づいた先読みが
できるようになるので、
継ぎ歩や叩きの歩などの手筋が
一番出現頻度が高くなります。

手筋は
 レーティングが高くなるにつれて出現頻度が高くなる手筋
 レーティングが高くなるにつれて出現頻度が低くなる手筋
 中級者層の出現頻度が高くなる手筋
以上の3つのパターンがあるのです。

手筋を使えるようになると上達するのは当然ですが、
どんな手筋でも一様に上達するわけではないのです。
そのため、今回紹介した手筋の特徴を知っていると
効率的に手筋を覚えることができます。

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